ヴィヒタについてご存知でしょうか?
サウナで自分の体を葉っぱのようなもので叩いているのをテレビで見たことはありませんか。
あれがヴィヒタです。
今回はヴィヒタについて解説します。
ヴィヒタとは
ヴィヒタとはサウナの本場フィンランドの技法のひとつで、シラカバの枝を束ねたもので体を叩くマッサージ方法です。
フィンランドではサウナで体が温まったらヴィヒタで体が赤くなるほど強い力で叩くそうです。
叩くことでシラカバの天然オイルが肌に染みこんでいきます。
皮膚を清潔にすることで殺菌や保湿、血行促進の効果があるといわれ、シラカバの香りもリラックス効果もあります。
ヴィヒタそのものを設置しているサウナ施設もあります。
ヴィヒタの作り方
冬の季節にシラカバの葉は需要があり手に入りにくいので、夏の間にヴィヒタを作っておくのが一般的です。
作り方はシラカバの葉を乾燥保存するだけ。
シラカバの枝の束を作っておきます。暗く換気のいい場所につるしておきます。
暗い場所がいい理由は、葉を退色させないためです。
簡単なので試してみてはどうでしょうか。
乾燥してパリパリになったシラカバの葉の束が水に浸すと葉にツヤや香りがでてきます。
使う場合は、サウナに入る30分くらい前に乾燥したヴィヒタを水かぬるま湯につけておけばOK。
サウナで体を温めたら、水を含ませたヴィヒタで体を叩きます。
お湯に入れるのは止めておきましょう。
また、シラカバの花粉でアレルギー反応が起きる人がいますので注意が必要です。
体を叩く以外にも、湿式サウナにつるしておくとシラカバの香りを楽しめます。
水風呂に浮かべると塩素感を抑えてくれて、見た目もさわやかです。
ヴィヒタの歴史
ヴィヒタを使う起源は古く、サウナ発祥時(今から1500年ほど前)からありました。
サウナでヴィヒタが使われる理由は枝を振り回すことで悪魔を追い払うという儀式的な意味があったそうです。
1988年にシラカバはフィンランドの国樹として選出されました。
都会に住んでいても、森のそばに住んでいても目に入るシラカバは、フィンランドの象徴といえるでしょう。
日本だとシラカバから取れる甘味成分キシリトールが有名ではないでしょうか。
キシリトールは砂糖と同じ甘さを感じられながら、むし歯の抑制になるためガムやお菓子で使われています。
ロシアにもバニャと呼ばれるスチームサウナがあり、ヴィヒタと同様にシラカバでできたヴェニークというもので体を叩く習慣があります。